通常、医療機関などでは、「予約」受付をしているものですが、予約もクレームが起きやすい場面です。
予約受け付け業務に関連して、クレームが起きないような手続きを定めるとともに、クレームが寄せられた際のクレームサービスについて、あらかじめ、やり取りを想定して訓練しておきましょう。

キャンセルの受付

患者からキャンセルがあった場合、基本的にどのような対応をするべきか基準を決めておきましょう。
法律では、予約は以下のようなやり取りがしっかりされていれば、「予約契約」が成立すると考えられます。
(1)医療機関・医療スタッフが以下の予約内容について、患者に確認する。
 来院する患者数
 来院する日時
 患者の住所
 患者の電話番号
(2)「ご予約の内容をきちんと確保しておきます」と患者に伝える
このように、予約契約が成立しているならば、キャンセルや来院数が減った場合にもキャンセル料を請求できます。

予約に関するクレームサービス

「患者が予約したというのに、予約を受け付けた記録がない」
「予約の内容と患者が思っていた内容が食い違う」
このような予約に関するクレームを受けた際にどのようなクレームサービスを提供したらいいでしょうか?
そもそも、患者が「予約した」と信じていた内容や、そもそも「予約した」ということが記録として残っているかどうかを、しっかりと検証する必要があります。
第1段階としては、予約台帳(予約記録などを記したデータベースやノートなど)を確認します。患者の主張するような内容が記録されているならば、患者が正しいことになります。もし患者の主張される内容が記録されていない場合、第2段階に進みます。
第2段階は、予約を受け付けた担当者に問いただします。患者に、予約を受け付けたスタッフの名前を伺い、担当者に確認します。休暇をとっているならば、電話で確認しましょう。担当者に確認しても、患者の主張が正しいと証明できなかった場合、「患者の勘違い」である可能性が高いです。

「勘違いではないですか?」というのは失礼

しかし、患者に「勘違いではないですか?」というのは失礼ですから、ぜったいに言ってはいけません。
あくまでも丁寧にお客様に対応しましょう。
「私どもでは、このように承っております。申し訳ございませんが、本日はお受けしておりません」
このように、丁寧な表現で「予約は受け付けていない」「記録がない」と伝え、その時には予約台帳などを見せながら説明すると、患者も納得しやすいでしょう。
しかし、このまま患者を返してしまうのは、「とても失礼」です。患者の主張する内容に近い形でサービスを提供しましょう。
予約時間に近い時間で席が空くのであれば、融通するようにします。

近隣の類似他店をも紹介

また、近隣の類似機関があるならば、その医療機関を紹介したり、電話をして手配をするのもいいでしょう。
もし患者が「どうしてもこの病院がいい」とおっしゃる場合には、融通して、できるかぎり早く席を用意しましょう。予約のトラブルがあるのにもかかわらず、お店を利用したいという患者なのですから、感謝するべきです。
反対に、スタッフや医療機関側にミスがあった場合には、患者にちゃんと、ミスの原因を伝え、しっかりと謝罪します。謝罪の後に、患者がした予約の内容に近い形でサービスを提供するように努力しましょう。席が開いていないならば、席が開く時間を推測して、それまで患者にお待ちいただきましょう。待ち時間が長くなる場合には、その旨を伝え、患者が時間を潰してもらうようにします。
患者が立腹されているならば、謝罪のみではなく、患者の気分を緩和するように心がけましょう。